やっちゃんのあぐだもぐだ
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えびす講のこと
 今年は12月1日が旧暦の10月20日に当たり『えびす講』の日です。わが家では創業以来、欠かさずえびす講を続けており、今回で71回を数えたことになります。わが家が今でもえびす講を続けているのには理由があります。昭和9年に創業した時に以前の所有者が神棚にたった一つ残していったものが恵比寿・大黒』様だったからです。調理場の囲炉裏の近くにあった神棚の為、煤けて居ますが年代モノ?です。創業者の祖父から、えびす講の行事を父が受け継ぎ、さらに15年程前から私が担当で旧暦10月20日の伝統行事を実行いたします。内容は至って簡単です。生きた元気な鮒を数匹神棚の前にボウルに水を張り氷を入れて備えます。さらにジャガイモ、人参、ごぼう、鶏肉の入ったお煮しめとイカニンジン(福島県中通りの名物です)、尾頭付きの魚などに御神酒を供え、現金と預金通帳を三宝に乗せ、いよいよ『恵比寿・大黒』さまにお出ましいただきお祭が始ります。会長ら役員、経理担当者、調理長&調理スタッフ、予約担当者など宴会が始まって忙しい時間帯ですがそれぞれ参拝してもらい、御神酒を一杯づつ拝受し今年の商売繁盛に感謝するわけです。本年で創業70周年を迎えることができたのも頑固に祖父からの言い伝えを守ってきたお陰と従業員の輪のお陰だと思います。会社のフトコロ具合もまあまあでした。お陰でいい年の瀬を迎えられそうです。恵比寿さま、大黒さま、本当にありがとうございます。
美術館…青…のこと
先日、あだたら高原美術館『青』の館長・渡辺永子さんからお声がかかり、『あだたらの視点2004―福島県青年美術の展望―』の開場パーティ―にお邪魔しました。毎年、この時期に招待され喜んで伺う理由の一つに、カラカラに焼きあがったイワナをご馳走になることにあります。芸術に疎い私は、芸術作品を拝見するのと同じくらいに美味なダンナの武郎さん特性イワナに惹かれています。理解できないアブストラクト絵画に囲まれながらイワナを食しビールを飲むと、少しずつアブストラクトの世界に引き込まれ、抽象画を理解できるような気分になります。青年作家の力作に囲まれた空間は、ナガコ&タケオ夫妻の情念の空間だと解釈します。長い間、美術の分野で教鞭を取って来られたご夫妻は、私費でこの美術館『青』を建て、5月から12月までこの空間を福島県内在住の青年美術家に提供し続け今年で4年目になります。青年美術家の精神の発散がそれぞれの絵画になり、一同に会し競い合う空間は、まさに文化高揚の場とでも言うのでしょうか。都市との対角線上のあだたら高原美術館にて是非素晴らしい作品に出会ってください。これからの予定は下記の通りです。
    あだたらの視点2004  福島青年美術の展望;
  前期 11月12,13、14,19、20、21日(抽象画)
  後期 11月26、27、28日、12月3,4,5日(日本画)

注;美味しいイワナは私がご馳走になってしまいました。すみません。
有機野菜礼賛
 岳温泉は地域挙げての生ゴミリサイクル先進地と自負してます。この事業は平成10年6月から始まり、旅館から出る生ゴミを大玉村の国分農場に搬入し4ヶ月くらいかけて質のいい有機肥料にします。この肥料を使って栽培された有機野菜を各旅館で使っており、このリサイクルの輪を研修にいらっしゃるお客様が最近特に多くなったことは思わぬ副産物です。
 本日11月3日は5月から二本松有機農業研究会の皆さんが出店した『有機野菜朝市』の最終日になり、餅つきをし有機野菜ふんだんの豚汁もお客様に振舞われました。私もお相伴に預かりたく馳せ参じ、有機米の餅と豚汁をたった今戴きお腹がいっぱいのままキーボードをたたいています。
 さて、有機野菜の効果のお話;私の妹が小樽に居ます。私の母は小樽在住の末娘がいつまでも心配のようで、戴きものは全部送ってしまいます。その中に二本松有機農業研究会から戴いた小麦粉が入っていたことがありました。妹はその小麦粉を使ってピザ生地とホットケーキを作って子供達にも食べさせたところ市販のピザやホットケーキと比べて各段に美味しく、「お兄ちゃん、この間の小麦粉すごく美味しくってまた送って!?」と電話で一報。それ以来、私が北海道に行くときのお土産は二本松有機農研産の小麦粉になってしまっている本当のお話です。農産物が豊富な北海道に「何で小麦粉がお土産?」と思う方がおいでだと思いますが、是非、自家製ホットケーキを二本松有機農研産の小麦粉で作ってみて、市販のホットケーキと食べ比べしてください。添加物無しの有機小麦粉はきっと健康にもいいはず、美味しいことも請け合いです。

和尚山(片富士)登山ルート
 昨日、生れて初めて和尚山の登山ルートを踏破致しました。地元に居ながら、なかなかチャンスが無く、歩けなかったコースです。「日本で一番裾野が長くキレイなのは富士山、2番目は安達太良山だ!」と自慢げに私の祖父・一二が言い切っていたのがズーッと気になっており、ようやくその稜線踏破に挑みました。「あーぁ、長かった!」、でも無事帰宅、じい様の遺言を実行でき、本日は満足感でいっぱいです。
 それでは、台風一過の和尚山ルートの報告を致します。
 朝6時に銚子が滝登山口に車を置き出発。あづま小屋の横から緩やかな整備された木の階段を進む。しばらく林の中を進むと松の大木が根こそぎ倒れて道をふさいでいた。前日までの雨でぬかるんだ登山道を進むにつれ何本もの風倒木に遭遇、今年の台風は異常だな考えているうちに銚子が滝・和尚山ルートと船明神ルートの分岐転に到着。道標が何本もあり分かりにくく注意しながら右・銚子が滝への急坂ルートはとらず、いよいよ和尚山ルートに入った。
 銚子が滝の上部の谷を下り、石筵川を渡ら無ければならない。道標替わりの岩に赤白の二重丸でルートが示されており谷川まで下りる(6:25)。台風の大雨の為か水流が多く、なかなか適当な川の渡り場所が見当たらなかった。しばらくの間、川越えのルートを探ったが結局はコケが生えた大石に飛び移り無事に亘ることが出来た。対岸の急坂をやっと登りきり小休止(6:45)。
 林の中の緩い登り坂を20分ほど歩くと落ち葉の敷き詰められた山道横の崖っぷち立つヒノキ科の大木が目に入った。太い幹は傾いた地面から湾曲し崖っぷちに根を張り天に向かっている。根っ子の下(50m位の谷)は石筵川の激流に深くえぐられていて、この大木のお陰で私たちの立っている地面があるらしい。10分程さらに登り、ようやく西の方角の山並が見えるところで小休止(7:20)。少しずつ五葉松のような低木が交じり合い始め、朝日がまぶしい東側の前が岳(昔は眉岳)を右に見ながら上ると、大きな岩がところどころに現われ出した。さらに上っていくと五葉松の大木が群生した尾根に辿り着いた。いつの間に和尚山(1608m)の頂上付近らしい(8:35)。頂上の三角点を見つけようと薮こぎしたがすぐにあきらめ登山道に戻った。ナイフリッジのような尾根筋でも所々に五葉松やツガの古木がしっかりと根付いており、重厚感に心が和む。前線が通過したばかりか気温が低く、尾根筋の東南側は霧がまだ晴れない。晴れれば最高の紅葉の場所だ。
 急な稜線の下り坂に入る。石筵川上流と船明神の西南斜面の黄色や赤の紅葉が鮮やかだ。和尚山と安達太良山の基部にようやく到着、最後の上り坂に入る(9:40)。振り返って和尚山を見る。最後の登りはことのほか応えた。途中降りてくる登山者には一人だけ遭遇。10時40分に安達太良山頂上に無事到着。
 以上が和尚山ルート踏破報告書です。安達太良山頂に着いた時にビックリしたのは登山客の多さでした。上りやすい薬師岳ゴンドラコースのメインルートと旧来の頂上を目指すルートとは雲泥の差があります。道の刈り払い整備をしている方々に心から感謝致します。全国百名山だけが注目され、メインルートだけの整備が進みますが、登山客が少なくなってもきちんと整備されてる登山道があります。このルートもその一つです。是非、皆様も銚子が滝…和尚山…安達太良山のルートを歩いてみませんか。日本で2番目に長く美しい『片富士』稜線ルートです。同行の石森さん、二瓶さん、ありがとうございました。昨日は岳の湯に浸かってぐっすり眠れました。踏破距離20km。標高差1000m。2004.10.23.
開湯物語・安達太良小学校編
17日、安達太良小学校の学習発表会(昔の学芸会)にお呼ばれしました。全児童数80人余りの小さな小学校なので演技をする子供達と父兄との一体感は懐かしさが漂うな雰囲気があります。1年生から6年生までそれぞれの演技は素晴らしく、その中の4年生の演じた郷土劇『みんなの力で 〜岳温泉・開湯物語〜』は直接関係のある事なので目頭が熱くなってしまう感動ものでした。
 岳温泉の歴史は被災と移転復興の歴史です。歴史的にも古く(863年)からの記述があります。1824年に山崩れで全滅、戊辰戦争兵火による全焼、1903年の火災による全焼、そして現在の地に復興と安達太良連峰鉄山直下の温泉源はそのままで移転の度に引き湯をして温泉を生業とした私たちのご先祖は不死鳥の如く蘇って来た歴史が岳温泉の歴史です。
 この歴史を僅か15分くらいの劇に仕立て上げ観客に思わず涙を誘うような素晴らしい郷土劇でした。9月には先人の苦労を実際に感じようと湯元まで現地調査に行ったとのことです。温泉の管理をしている二瓶義松さんらに案内して貰い、引き湯のやり方も学んだのことでしょう。自然湧出の温泉を集めて木管で8kmを引き湯してくる苦労話を狭いステージで演じる様は迫真の演技でした。冬になると温泉がぬるくてお客様がまったく無く、空の浴槽が子供達の遊び場だった場面、度々崩れる烏川急坂の場面、この問題を克服するために中ノ沢の木管の調査に行き重さ70キロもある木管に変える苦労話、男も女も皆で木管を担ぎ上げ草刈りをし引き湯をしたことなど、頭では分かっていたつもりの引き湯の苦労話が重く自分の心に入ってしまうような脚本と演技の深さに思わずジーンの来てしまいました。冬も暖かい温泉に入れるようになり、さらに冬場のお客様を取るるためにスキー場を作ったこと話など、核心を突いた演劇でした。タイトルの『みんなの力で…』の意味が心底から分かるような仕立てに、岳温泉の皆にもPRをもっとして見せてあげたかったと反省しています。少し暗いショットですが郷土劇の場面のひとコマです。再来年の岳温泉復興100周年の記念事業に…『好評につき、再上演!?』といきたいものです。
ふるさと博物館考
 この『あぐだもぐだ』なるページを本当はもっとコマメに書こうと思っているのですがなかなか書くことができないでいます。ある人は「気軽に書けば毎日できるよ!」とか、「兄貴は構えるから書けないんだ!?!」とか最近はズケズケと言って来る大変ありがたいけど癪に触る輩が周囲におります。それで何かヒントはないものかと小生のパソコンに入って来るメルマガを見ていて気づきました。メルマガ情報の中にはちょっとした気づきでも自分の得意分野から掘り下げるテクニックがあるなと気づいて、今日は『ふるさと博物館考』などを気軽に書きます。
 我がふるさと安達太良山と阿武隈川にはさまれた二本松は本当は自慢できることが沢山あります。それらを披露してみます。
 第一展示場;多様性と密度の濃さが日本一の自然の宝庫
  ⇒北の植生である落葉樹林帯と南の植生の典型である照葉樹林帯が重なる地域が福島県であり日本にいる鳥類550種の内300種がいる県、そのど真ん中に位置するのが安達太良山。岳温泉は標高600m地点にあり垂直分布の600m以下の植生のコナラ、クヌギ、アカマツと600m〜1500mの植生ミズナラ、ブナなどが混在する地域で昆虫も山野草も限られた地域内では多様性日本一か?
 第二展示場;二本松城は時代が重なる石垣博物館
  ⇒二本松城は室町時代から江戸時代までの石積み工法が同じ場所で見られる石垣博物館的城跡。野面積み、穴太積み、江戸期後半の特徴を持つ石垣など時代の特徴を表す石垣は見事です。室町幕府の奥州探題から江戸期まで北をにらむ要所としきっと重要な地点だったのでしょう。
 第三展示場;二本松は高品質の酒どころ
  ⇒二本松の酒造メーカーがそれぞれが特徴あるお酒を造り、平成15年度すべての蔵が全国鑑評会で揃って金賞を受賞。何故お酒が美味しいか。二本松は雨と雷が多く稲妻が空気中の窒素をイオン化させ土中から酒米に養分を吸収しやすくさせるから。そして奥羽山系の軟水と阿武隈山系の硬水が混じるところだから、お酒が美味しいようです。
 第四展示場;縄文時代中期は二本松が日本の中心だった?
  ⇒縄文時代の竪穴住居跡から見つかる複式炉(炉が二つある炉)の分布は日本一。このことから推測すると縄文中期の二本松は日本一発展していたところ。里山も奥山も豊かで採集生活にはもってこいの地形。今もウォーキングやトレッキングには最高の地形だと思います。

 ふるさと博物館の第1回展示会はいかがですか?1から4までの展示はすべて日本一?。気楽に考えたらいい話題が書けました。10月からは二本松の秋。菊人形も始まります。そうそう菊花三色大多輪咲は世界一です。是非ご来場ください。
あったかい宿づくり
 「箱は作れるけど、なかなか心のこもった宿づくりは難しい」とよく言われるます。旅館ほど経営者や支配人の個性が全体の雰囲気に影響する商売はないのではないかと思います。四季折々の催し物開催や館内の装飾にも宿の持つ個性が大いに現われるので飾り方などに特に気をつけなければと思ってます。
 先月、『ふくしまの温泉と文人墨客』(歴史春秋社刊)に当館に関わりのある文人墨客や館内の美術品が数多く紹介されました。我が宿に多くある美術品や俳句などはほとんどがお泊り戴いた記念に書いていただいたもの多く祖父が大事にお付き合いしてきたお客様の思い出の品とも言え、我が社にとっては歴史的財産です。これらの俳句や絵画に付いては私の母が担当(?)し四季折々に季語に合わせて配置換えするような作業をしています。
 また、館内の生花は私の家内と懇意にしているお花の先生が生け全館に配置します。大変な作業ですが、大量のお花はお得意様から譲って戴いているので大変助かります。料理やサービスなどは最も大事な要素ですが、それらを温かく包み雰囲気を作り上げるのは美術品の配置や生花であると思います。四季折々の雰囲気作りは館内のスタッフの持ち味が大いに関係します。これからもあったかい感じの宿づくりにみんなで協力して取り組みたいと思います。秋のシーズンもどうぞ宜しくお願い致します。
タンタカ、タッタン、タァー…
 タンタカター、タンタカター、タンタカ、タッタンター……。さてこれは何でしょう?そうこれは岳温泉の仮装盆踊りの太鼓のリズムです。今も耳に付いて離れません。8月28日、29日の両日、行く夏を惜しむように恒例の盆踊り大会が岳温泉のメーンストリートで行われました。今年で50回を迎える盆踊りも29日は台風の影響で午後から雨。それでも大勢の盆踊り愛好者が沢山集まり踊りの輪がいつものように大きくなり大変盛り上がりました。仮装盆踊りというタイトルがいいのか様々なコスプレが踊り狂います。見ている人も一緒に踊りの輪に入ってきます。他の盆踊りには見られない現象のようです。温泉場のど真ん中が踊りの場だから観客もいつのまにか引き込まれるのでしょう。降っている雨をまったく気にせず単純なリズムに合わせ踊る様は伝統というか受け継がれた血というか我ながら驚きでした。この盆踊りが終わるとニコニコ共和国サマーフェスティバルも終了、一気に秋に入って行きます。高原の温泉地の夏の長い一幕が終わり秋への序章となります。アテネオリンピックも終了、一連のお祭りが全部終了しました。『あぐだもぐだ』をオリンピック期間中書かずに失礼致しました。祭りに浮かれていたせいです。タンタカタ、タンタカタ、タンタカ、タッタンター……夏の終了のご挨拶です。
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