やっちゃんのあぐだもぐだ
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新緑前線の提案
 ソメイヨシノが散る直後から、野山の若葉が一斉に芽を吹き始め、山々が踊り出すように私は感じます。水彩絵の具でこの色を作り出そうと、緑色に黄、白、黄緑、青、赤、ピンク、橙などなど、あらゆる色を少しずつ加えて作り出そうとしても、色が混じるだけで、自分が意図する色からはどんどんかけ離れて行ってしまった経験を持つ方もお出でではないでしょうか。特に我が母校のある二本松からはお城山を中心に安達太良山をバックに山々が重なる風景は他に類を見ない絶景だと自負いたします。
この新緑が特異だと感じるのは素晴らしいことであると、最近思うことにしました。特に福島県育ちの人は、何となく春になると野山が萌えだし、旨い山菜や新芽が食べられると思う程度で、他の地域と比べて、自分たちの地域の山の萌え方の素晴らしさを認識している方は少ないのではとも考えます。
 実は、関西から奥会津に嫁いで、このみちのくの新緑の様を何とか世界中にアピールしようと立ち上がった方がお出でです。この方をバックアップする意味で何故、福島の新緑は素晴らしいのかの理屈を述べてみたいと思います。
 まずは、植物学者による『日本の森』の記述「日本の総面積は37万uで世界49番目の広さであるが、生態学的大国と呼ばれ動植物の種類が豊富であり面積に対して南北に長く、国土が亜寒帯から亜熱帯まで広がり、島国であり他の地域から隔離されている。国土の70%が山岳地帯でどの地域も適度な雨量があり、日本全域が森林で覆われている。@北海道中部以北に広がる亜寒帯ではトウヒ、シラビソ、コメツガ、モミなどの針葉樹林が、A北海道南西部〜東北地方に広がる冷温帯ではブナ、ボダイジュ、カエデ類、ナラ類などの落葉樹林が、B関東以西に広がる暖温帯ではコナラ、クヌギ、エゴノキ、クリなどの暖帯落葉樹林、海岸地方やその隣接地ではカシ類、シイ類、クスノキなどの暖帯常緑樹林が、そしてC九州南部や沖縄などにはマメ科、クワ科などの亜熱帯降雨林や海岸沿いにはヒルギ科を中心とするマングローブもある」と解説です。このA北海道南西部〜東北地方に広がる冷温帯こそが、若葉が萌える『新緑前線』で表現できる地帯なのです。特に福島県は白河の関を境にB関東以西に広がる暖温帯と植物学的にも一線を画しているのです。
那須育ちの方が「那須高原の新緑も素晴らしいけど、福島に入ると新緑の萌え方が全く違うよ」と言ってくれます。隣県でありながら、この差を微妙に感じる方もお出でのようです。
 『新緑前線』なる指標を定着させたいと思い「萌えはじめ」「若葉まぶしい」「緑ふかまる」の三段階の表現にしてみました。Facebookに載せたらすぐに反応がありました。
   【これからと 期待ふくらむ 萌えはじめ】晋一。
   【萌えはじめ 明日は眩しく その時と 思う間もなく 深き緑に】安一…お粗末。
 写真は4月29日の玄関前(北緯37度標高530m)の様相です。GW期間中は『若葉の萌える饗宴』が見られそうです。