やっちゃんのあぐだもぐだ
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2020/10 の記事一覧
スキー場の垂直移動
『100年前で1.5度も上昇』とのコラム記事が目に留まりました。人気お天気キャスターの斎藤恭紀天気予報士が似顔絵付きで、100年間の気温上昇の話が出ており、地球温暖化が気になる人間にとっては、時宜を得た記事だなと思った次第です。その4日前、日経新聞日曜版に『世界が見える。日本が見える』「さんま不漁 過去最低」の記事が大きく掲載され、同じ時期に同じ思考形態になることがあるものだと感じました。さらに、今朝、斎藤さんコラムに『海水温高いと不漁に』「はらこ飯を作ろうとスーパーに行くと、ピンポン球くらいの量のイクラが600円。なぜ高値か調べると、国内の秋サケが空前の不漁……」との記事。斎藤さんのキャラクターとシャベリが面白く、福島テレビ天気予報を楽しみな一県民である事を公表いたします。
  さて当地のこと、あだたら高原岳温泉は、2年続きの超超超雪不足に襲われ雪不足に頭を抱える温泉地です。スキー場の開設は昭和4年、91年前のことです。岳スキー場として最初の開設は若草山第2スキー場と呼ばれていました。第1スキー場は温泉神社の裏側にあり二つ併せて岳スキー場でした。第1と第2スキー場間の距離は1.5km、昭和40年頃まではスキーで滑って温泉街まで戻れました。このスキー場の標高は神社裏が528m、若草山のボトムが700mの位置になります。現在のあだたら高原スキー場のボトムは950mであり、神社裏スキー場からは標高差420m、若草山スキー場からは標高差250m、標高による温度低下の机上計算でも、岳温泉からは2.5℃、第2スキー場からは1.5℃、上部にスキー場が移動し、かろうじて雪不足を解決できる高さになっています。昭和38年に市営あだたらスキー場として、現在の高さまで移転した発想と当時の開発意欲には感心いたします。
  安達太良山全体の植生の変化についても気になります。最近、ナラの木の立ち枯れが目立ってきました。岳温泉周辺の森はナラの木が多く、高原全体の自然景観の特徴となっています。ところが、今年は黒くなって葉っぱが付かず、立ち枯れが目立ち始めました。本州北端の白神山地でもナラ枯れが初確認されたらしく、世界自然遺産地内の立ち枯れは大きく報道されました。枯れる原因は害虫が持込んだ菌で幹の樹液の流れる管を詰まらせるのが原因のようです。ナラの木は冷温帯地域(福島から道南までの名称)の大事な景観形成の樹木です。根本的な解決が急がれます。
  100年前の気候は、緯度で100km北へ移動し、郡山市の位置が岩手県一関市の位置に移動したようです。スキー場の設置のように垂直移動だけでは、これ以上温暖化が進むと、冬もプラスノーゲレンデにするほか、無くなるかもしれません。ストップ温暖化を願って、昭和29年の若草山スキー場の写真を掲載しました。雪の降る冬の到来を、心から願っています。