やっちゃんのあぐだもぐだ
過去の記事
2013/05 の記事一覧
多様な楽しみ福の島
一年で一番過ごしやすい気候と言えば梅雨入り前のこの季節。安達太良山の山開きがあり、岳温泉神社の春祭が行われます。木々の葉っぱも薄緑色からあっという間に鮮やかな緑色に変わり、深緑色に変化します。阿武隈川の川面から安達太良山の山頂まで幾重にも重なる山並みの色彩変化は、ここ二本松近辺の持つ大きな特徴ではないかと思っています。
  もう一つの特徴は特異な火山地形にもある気がします。気象庁が「火山防災のために監視・観測体制の充実などが必要な火山」として火山噴火予知連絡会によって選定されたのが47火山だそうです。福島県には吾妻山、安達太良山、磐梯山と那須岳(栃木県との境界)の4つがあります。むしろ福島県の特徴は火山県であるとも言い切れます。
二本松インターを降りて岳温泉に向かう道路からは安達太良山の全貌とさらに北側に噴煙の上がる荒々しい吾妻山の風景が目に入ります。火山のお蔭で湧出する温泉も多様で豊富です。噴火口から一番近いところの湧出泉は強酸性泉、次にある程度天水と混じった酸性泉、そして少し離れると中性泉、アルカリ泉となります。吾妻・安達太良・磐梯は隣接した温泉パラダイスとも言えます。磐梯山の西側は岩質の所為か塩分の多い温泉があります。さらに西側の雪深い只見川沿いの山間には炭酸泉もあります。古い地質の阿武隈山系には放射能泉が点在しています。自然の恵みの豊富さからも福島県は本当に『福の島』なのかもしれません。
  蛇足的考古学ですが、二本松近辺には縄文式竪穴住居が数多く発掘されています。この住居には炉が二つある複式炉があり全国的に見ても一番普及しているエリアです。なぜ複式炉の分布が多いのか?縄文人が、安達太良と吾妻の2つの噴火を見ながら発明したキッチン&暖房システムが複式炉だったのかもしれません。高低差のある山が重なるこの地域は採集生活には最適の地域でもあったのでしょう。
 安達太良山には多くの登山コースがあり、岳温泉周辺にはウォーキングコースが縦横に走っています。きれいな空気を胸いっぱい吸い込める素敵なコースばかりです。
 安達太良山を臨む山の重なりは素晴らしく、色の重なりも日本で一番豊富な地域だと自慢できます。この時期に山のスケッチにお出でいただくこともお勧めです。二本松は日本画の巨匠・大山忠作画伯の生誕の地でもあり、繊細なタッチと色彩を表現する天才が生まる自然条件がそろっているところだと思います。写真は大山忠作画伯の原画で巡る十二支めぐりの支柱。岳温泉の中心から辰の方角に設置してあり、龍の顔は大山画伯そっくりです。版画を摺りながらお散歩もお勧めできます。今月は話が多岐に亘りゴメンナサイ!?!