やっちゃんのあぐだもぐだ
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安達太良トレラン礼賛
今年も安達太良山にてトレイルランニングレースが行われ無事終了。安達太良山では2回目の大会になりますが、当初は3.11の大震災と原発事故で開催が危ぶまれながらも6月に開催が決まり『福島ガンバレ・復興祈願イベント』のサブタイトル付き昨年とほぼ同数の参加者を集め熱い熱気に包まれたレースが展開しました。この山岳耐久レースは、安達太良山、和尚山、船明神山、鉄山、箕輪山、鬼面山の安達太良連峰のほとんどの登山道を上り下りし累積標高差は4000mを超える国内で最もスリリングで過酷なレースと定評があります。今年のコースはロング50kmとショート10kmの2コースが設定されました。通常は5日間かけて登山するロングコース50qは制限時間15時間で踏破するサバイバルレースです。ショートコース10qは安達太良山頂から岳温泉の源泉地付近のくろがね小屋を通る安達太良登山のメインルートです。
さて、岳の湯元の話。現在の岳温泉へはここから8km源泉を引いてきています。岳温泉が町ぐるみで移転する羽目になったのは文政七年(1824年)の山崩れが原因です。くろがね小屋の200mほど上部に在った温泉宿が山崩れで埋没し多数死傷者を出した大事故がありました。陽日温泉と言われたこの温泉場は二本松から会津への近道上にあり噴火口近くには硫黄採掘所があり繁栄していたようです。しかし地形から想像がつきますが17世紀初頭にも山崩れがあり1670年(寛文10)に雲堂和尚が梵字石にて山止めの祈願をし、150年間の山中での歌舞音曲を許したと伝えられているところでもあります。山止め祈願の1670年から154年目が1824年に当たるから雲堂和尚の法力はさすがです。その次の山崩れは平成元年(1989)8月6日に起きました。文政七年岳山変事から165年目だからほぼ雲堂和尚の周期ではないかと思います。
 地球年代的には直後(22年後)の今年の9月5日にまたまた鉄山が崩落し山崩れが発生しました(写真)。雲堂和尚の周期パターンには当てはまりません。今回の山崩れは3.11の地震によって安達太良山でも山全体が大きく揺す振られ鉄山の岩稜に隙間ができ、雪解け水や台風の長雨で一気に山頂の岩が崩れ落ち底雪崩的山崩れとなったのでしょう。今回の鉄山崩落の規模は文政7年の規模以上にも見えますが幸いに人的被害はまったくなく、岳温泉の源泉の20%程度が埋没しましたがすぐに復旧。今の岳温泉では安全にゆったりと温泉に浸かれます。
山の形が変わるほどの大地震直後の安達太良山トレイルレース。安全面の配慮からロングコースは箕輪山、鬼面山コースを除外し制限時間13時間に変更し実施され完走率90%に上がりました。第一原発から一番近い安達太良山から全国に元気を発信できたかと思います。ちなみに山頂付近の放射線量は5月時点で0.08μSvでした。もちろん選手たちは、だれも気にしないくらいの値で熱気だけが伝わってきました。来年も開催いたします。挑戦してみませんか?