やっちゃんのあぐだもぐだ
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岳スキー場の話
ようやく本格的に雪が降りホッとしています。ホッとしたついでに岳のスキー場の歴史を綴ってみます。岳温泉にスキー場が誕生したのは昭和4年12月のこと、日本にスキーが伝わって18年後のことです。スキー場を開発した下りが祖父の書いた[岳に生きて]に掲載されているのでここに紹介してみます。
「東北の冬は暗く閉ざされた長い一日の連続であった。当時の岳温泉は例にもれず訪れる人がほとんどなくさびしい温泉街であった。まして雪深く一日中吹雪が荒れ狂う安達太良山は、とうてい登れないと思い込んでいた。大正13年3月東北大学山学部から冬の安達太良山を征服したいとの要望があり、私が案内役を引き受けることになった。……
その頃からぼつぼつと各地でスキー熱が高まり、私は岳にもスキー場を開設したいとの夢を抱き始めた。……
昭和4年の春、……岳温泉の将来についての座談会を開いた。冬の誘客には、スキー場を開設することが一番確かな道である、との結論に達したものの、経済力にとぼしい我々には、やはり夢でしかないのかとあきらめかかったが、その時、近藤先生が故郷の発展のためと、スキー場建設資金として、大金50円を寄付下され、……岳スキー場の調査を依頼してくださったその結果、安達太良山には岳温泉を根拠とする有望なスキー場ができると報告されたので、夢が実現の運びとなった。
……スキー場予定地が国有林であったが、スキー場利用の許可がおりなかった。…防火線としてある空地の利用を許可されたので約千メートルのコース整備と休憩所の新設に取り掛かった。昭和4年11月のことである。…」このような経緯がスキー場が誕生の秘話です。その後、昭和29年に地元50%、福島電鉄50%の資本構成で岳温泉観光株式会社による東北陸運局第1号のリフト営業が始まり、昭和39年からは二本松市が上部にリフトを増設、昭和47年からは富士急行がスキー場の運営に携わり今日に至っています。昭和4年から80年後の今日、スキーヤーにも親しまれる温泉場に大変身する事ができありがたいものです。
今年の冬には久しぶりに新しいリフト(4人乗り)が誕生しました。リゾート不況の中の設備投資はすごいことだと思います。シーズン中に安定して積雪があることを祈るのみです。写真は昭和29年頃の岳スキー場の様相です。
2009年は我が社にとっても創業75周年の記念すべき年。8月まで記念イベントを続けますのでさらなるご愛顧を御願いいたします。
追伸:創業75周年を記念して『岳に生きて』(著者・鈴木一二)の単行本10冊を先着順に進呈いたします。ご希望の方は、葉書にて私(鈴木安一宛て)にお申し込み下さい。