やっちゃんのあぐだもぐだ
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2008/01 の記事一覧
盃の里帰り
「うちのじいさんが大事に使っていた盃が蔵から出てきたから、もって来たよ」と届けて頂いたのが写真の盃です。電話が3番、岳温泉・東館とあります。届けていただいたお客様は七代・阿部長兵衛さん。梁川で書店を営まれている方です。5代・阿部長兵衛さんが良く我が宿をご利用いただいていたようで感謝感激です。阿部さんがおっしゃるにはそれぞれの世代でひいきにしている旅館があるとのこと、5代目阿部さんは岳なら東館、土湯なら向滝、お父様である6代目阿部さんもひいきにしていた旅館が土湯や飯坂にあったと話されていました。東館と漢字の表示を使っていたのは昭和33年頃までなの、50年前のお得意様がまた戻ってきていただいた訳です。電話が3番とあるのは自動化されるかなり前のこと、私も小学生の頃は岳温泉の電話番号と店名を全部記憶していたことを思い出しました。
先日は、県南地方のお客様からコピーを同封したお手紙を戴きました。
「…たまたま読んでいる本の中に『白蓮』女史のエピソードが掲載されていましたのでコピーを送ります。訪問の折はいつも貴館の暖炉の上の『額』を読んでいます。ご母堂様にお渡しください。…」という内容です。お客さまが館内のことまで観察されていつも気に止めて下さっていることに、自分はありがたい商売をさせていただいているのだとつくづく思います。
ちなみに柳原白蓮女史は昭和27年に三笠宮妃殿下のお母様とお泊り頂き
【岳 『くもとあそひ 風とうたへる 春秋の 世の塵いらぬ 山の湯の宿  白蓮』  昭和27年初秋 為 東館】と岳と東館を詠んでいただき、大きな額に表装しロビーラウンジに掲載してあります。
 旅館を気に入っていただく要素は色んな事があるのだとつくづく思います。4分の3世紀の営業ですので、色んなお客様のエピソードがその他沢山あります。色んな思い出作りをお客様はされていることを胸に秘めさらに良い旅館にしていくつもりです。
今年もよろしくお願いいたします。